中国のSNS「小紅書(RED)」とは?
「小紅書(シャオホンシュー)」、英語名で「RED」と呼ばれるこのプラットフォームは、今、中国の若者、特に女性の消費行動とトレンドを牽引する巨大なSNSです。
小紅書は、一言でいうと**「ライフスタイル特化型の検索エンジン付きInstagram+ECサイト」**です。
20代から30代前半の高感度な女性を主なユーザーとし、美容、ファッション、旅行、グルメ、ライフスタイル全般に関する**「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」**が中心です。ユーザーは、気に入った商品やサービスを写真や動画付きで詳細にレビューし、それを見た他のユーザーが購買や体験の参考にします。
消費行動の「辞書」としての役割
小紅書の最大の特徴は、ユーザーが**「検索」**を目的として利用することです。
- 「東京 旅行 プラン」
- 「日本 化粧品 おすすめ」
- 「銀座 カフェ」
といった具体的なキーワードで検索し、実際に体験した個人のリアルなレビューを参考に情報を集めます。単なる宣伝よりも、信頼性の高い「友人のおすすめ」のような感覚で情報が受け入れられるため、消費意思決定に強い影響力を持っているのが特徴です。
日本企業にとっての重要性
日本の企業が小紅書に注目すべき理由は、**訪日中国人観光客の「予習帳」**になっているからです。
訪日旅行者は、旅行前から小紅書で日本の最新スポット、人気商品、隠れた名店をチェックし、**「旅のしおり」**を作るように情報をストックします。そのため、日本の観光地や店舗がこのプラットフォームで話題になることが、実際の来店や購買に直結します。
流行の発信源である小紅書での認知度アップと良い評価の蓄積が、今後のインバウンド対策における最重要課題の一つと言えるでしょう。
KOL(インフルエンサー)の影響力
小紅書で特に大きな影響力を持つのが、**KOL(Key Opinion Leader:インフルエンサー)**の存在です。
小紅書のユーザーは、単なる企業の広告よりも、信頼できるKOLの**「リアルで正直な使用レビュー」を重視します。KOLが発信する「本当に買ってよかったもの」「旅行の失敗しないプラン」といった投稿は、瞬く間にフォロワーの間に拡散され、「草を植える(=購買意欲を刺激する)」**というスラングが生まれるほど、絶大な影響力を持ちます。
あるKOLが紹介したお店や商品は、連日中国人で満席になるほどの影響力や、数時間でその店舗の在庫がなくなるほどの売上を記録することも珍しくありません。
またあわせて、REDの投稿アルゴリズムは、フォロワー数が少なくても、投稿初動の反響が高ければ、拡散性が高くバズを生みやすいアルゴリズムになっている特徴もあり、
実際に弊社がお取り組み頂いている企業様のPR投稿では、フォロワー数1,000人程度のKOLでも2,000件以上のlike数を出し、中国人観光客の来店が一気に激増したケースも複数あります。
コメント